みんなの家@ふくしまのサポーター団体「ぽかぽかFriends」の代表熊谷さん(左)、副代表の守谷さん(右)からお話をうかがいました。

みんなの家@ふくしまとの出会い

-お二人がみんなの家と知り合ったきっかけを教えてください。

守谷さん:私は避難してた時期があって、戻ってきてから福祉センターでやっているままカフェに参加した時に「こういうとこオープンするよ」という話を聞いていたので、興味があって。来たいなと思っていたら、違うところで出逢った、今一緒に「ぽかフレ(ぽかぽかFriends、以下ぽかフレ)」として活動してる子に「実は明日ここ(みんなの家)のオープニングの手伝いで飾り付けに行くんだ」って言われて。私も手伝いしたいとずっと思っていたので「え、明日なの、じゃ行く」っていうことで、来たのがきっかけです。

-自主避難はどちらにされていたのですか?

守谷さん:山形市です。
1年半ちょっとたったかな?
今、2年生の子が1年生になるときに戻ってきたんですけど。
…2年まではたってないかな。帰ってきたのがそれですね。

-熊谷さんは?

熊谷さん:私はままカフェを手伝っている保育所の先生から教えていただいて、「みんなの家」がオープンすると聞いて、興味があったら行ってみない?というお話で、私も飾り付けの時に(守谷さんとは)違う日だったけど、飾り付けを同じくした時に、伺ったのが初めてです。
そこでサポーターを募集していると聞いて、初めてサポーターのほうに登録させていただいたんですけれども。
私はままカフェには行ってないです。手伝っている先生から。

-みんなの家はどのような場所であると説明されましたか?

熊谷さん:私はなんて説明されたのかな…。チラシってあった?

守谷さん:チラシはなかったな…なんか口で、交流の場…?

熊谷さん:避難した方も、私は避難してなかったほうなんですけど、避難してなかった方も、若者たちも、地域も「誰でも行っていいよ」っていう場所ができるんだよって聞いて。そこで色んな人たちがこれから集まる場になるから、っていうので。
最初、わからないで来た部分はありました。どういう場か。

-わからないまま、オープニングはお手伝いをされたと?

守谷さん:私はね、山形にあったんです、こういうところが。
「ままカフェ@home(山形市)」というところだったり、「福山ひろば」というところだったり、「わたげの家」だったり、けっこう色んな形でこういうところがあって「なんていいところだ!」と思っていつも利用していて、こういうところが福島にはないなと思いながらいたので、帰ってきて、そういうところができるって、すぐに一致したというか。
「そういうところができるんだったら、絶対に行く」と思って、いつから始まるんだろうと心待ちしていたという感じですね。

熊谷さん:私は、支援センターのちょっと、もっと広い、地域バージョンみたいなものをイメージしてきたのが初めてですね。

サポーターとしてイベントを企画・開催

-「サポーター」という話は初めからあったのですか?

熊谷さん:ありました。

守谷さん:手伝いに来た時に「なりませんかー?」

熊谷さん:…というチラシがあって、それを見て、何かできることが私であるのならと思って登録しました。

-サポーターになるというのも大きな一歩ではないかと思うのですが、してみようと思ったきっかけは?

熊谷さん:そうですね。サポーターって最初と変わってきてるんですけど。

守谷さん:そうそう、サポーターの形がね。

熊谷さん:うん、変わってきちゃってるんです。
私たちが立ち上げた団体とは、活動が変わっちゃってるんですけど、みんなの家が大好きな人が集まって、ここのために何かしたい、飾り付け一つにしても、自分で企画したことにみんなで集まって、一緒にお料理したりとか…最初はモビールだったよね?
そういうの企画して、お母さんたちが楽しめることができるのかなって思って。
私は自分で託児をするつもりでもいたんです。

守谷さん:知らなかった、そうだったのー?!

熊谷さん:サポーターってそういうことなのかな、と。自分のできることを活かそうと思うと、一応資格は持ってたのでお母さんたちが何がするために、私、子どもを見れたらって思って来たんですよね、最初。

守谷さん:なるほどー。

熊谷さん:自分が企画する側になっちゃったんですけど。(笑)

-守谷さんは、前に山形で知っていた場所を福島にも創りたいという思いがあってでしょうか?

守谷さん:また創りたいと思ってここに来たのはちょっと違うかな。
その時にすごくお世話になっていたので恩返ししたいという気持ちもあったし、私自身子どもと遊ぶことも大好きだし、子どもとお母さんの笑顔が私の元気の源というところが元々あったので、なんかできればって思って。

-そのサポーターが団体になった。どんな団体か紹介いただけますか?

熊谷さん:なんでしょうか?この団体?

守谷さん:困るよねー?いつも困る。

熊谷さん:サークルとはちょっと違うような感じがしますよね。
任意団体で、任意で集まった人たちが、起こした団体。(笑)

守谷さん:うん、なのかな。

-サポーターから団体に変わったきっかけ、そういったものが生まれてきた背景はどういうものでしょうか?

熊谷さん:毎月サポーター会議というのをやっていたんですよね。それはもう4月から行っていて、その時はまだ「サポーター」ってだけだったね。
富田さん(みんなの家スタッフ)のほうから、「サポーターで何かを企画してみないか」というのがきっかけで、私たちで、最初は企画を考えるだけという感じだったんですけど。

-企画ですか。

熊谷さん:最初の頃は、佳世ちゃん(守谷さん)のマグネット?

守谷さん:デコパージュ、5月かい? 2回目だと思うな。

-月次でどなたかが何か得意としていることでイベントを実施するような感じですか?

熊谷さん:そうです、月に1つか2つをサポーターで企画してみるというのが始まりで、今までやったのは、デコパージュ。

-デコパージュとはどういったものですか?

守谷さん:かわいいペーパーナプキンをのりで貼って乾かすと、これで柄ができる。それがデコパージュ。それを簡単に、子ども連れでも、子どもでもできるようにって、マグネットにデコパージュしたのが、最初の企画だけど。その前は…モビール。

熊谷さん:吊り下げる飾りなんですけども。それが一番最初。

守谷さん:あまりお金のかからない、手軽に来てできるものっていう感じで最初はやってた感じですね。

熊谷さん:あと、放射能の勉強会をしました。福島学院大学の杉浦広幸先生に来ていただいて。
あとは、ちまきづくりもしました。おじいちゃんおばあちゃん。
7月にそして七夕。流しそうめん。

守谷さん:だんだん大きくなって!

熊谷さん:活動が!

守谷さん:最初ちょっと小さくやってたのが!(笑)

熊谷さん:そうそうそうそう!
そのうちハロウィンで地域にも出ちゃって。(笑)
どんどん大きくなって。

7月のイベント、流しそうめん。レールはペットボトル製だ!

団体設立

守谷さん:結局私たちが、あれをやりたい、これをやりたいが大きくなってきて、富田さんからも助成金とか…

熊谷さん:助成金を得たんです。
それがきっかけで団体になりました。

守谷さん:で、役割を決めて。(笑)

熊谷さん:企画を始めて、補助金をとろうとなって、助成金をもらって。

-いつ頃の話ですか?

熊谷さん:それが下りたのが…6月に申請して7月に下りたので、実際の活動は8月から。

守谷さん:スタッフさんけっこう準備も手伝ってくれてたのは、その最初のうち。

-メンバーは何名ですか?

熊谷さん:今現在7名で活動してますね。
元々子どもと携わっている職業だったので、そういうことをしていることに、何も不思議に感じないんでしょうね。(笑)
ほんと様々で。独身の子も2人入ってます。

-独身ですか!

熊谷さん:若者。ユースプレイスの子たちがいるので。

-納得しました…

熊谷さん:その子たちも積極的に関わってくれて、子どもたちとも遊んでくれて。

ハロウィンイベント中の熊谷さん。この後、町内の家々へ子どもたちと向かった。

地域との交流を多くしていきたい

-年齢関係なく集える場所って意外とありませんよね。

守谷さん:貴重な場。

熊谷さん:川瀨さん(みんなの家がある笹谷団地町会の会長)だからこそ、というのも少しあるのかなと思いつつ。(笑)
恵まれたところ、ちょうどいいところにできたなと思います。

守谷さん:だんだん目指してるものがどんどん大きくなってね。(笑)
地域の方も一緒にやってみたら、またそれもものすごく良くて、また次も、みたいになっていっています。

熊谷さん:欲が出始めちゃって。
抑えつつ。(笑)

-どんな欲でしょう?

熊谷さん:ハロウィンがきっかけで、本当におじいちゃんおばあちゃんがこの辺に多いって気付いたので、地域との交流は多くしたいっていうのは、制限はありますけど、思いました。
核家族も増えてるので、身近におじいちゃんおばあちゃんたちと接するのは子どもたちも楽しいんですよね。
おじいちゃん、おばあちゃんも、そんなに喜んでくれると思わなかったので!

守谷さん:ほんとに喜んでびっくりした!

熊谷さん:お互いこういう、いきいきとした活動が生まれるなら、ここは本当に老人ホームより大事なんじゃないかって。(笑)

守谷さん:そうそうそうそう、私たちはそれ。

熊谷さん&守谷さん:「老人ホームよりみんなの家!」

熊谷さん:今、合言葉。(笑)

守谷さん:自ら元気になる。

-いいですね。いろんな世代の課題が解決しそうですね。

熊谷さん:目指すところが大きくなっちゃって、ほんとに。

守谷さん:サポーターだったのに。(笑)
確かに、おばあちゃん世代と交流することで子どもにもいいし、母親世代にもいいし、いいことばっかりだっていうことが、実際やってみてわかって。
あとは、ちょっと大きくお出かけもしたいなと、言ってはいたんですけどね。たまには。
人数が増えちゃって、今日も(みんなの家が)いっぱいになっちゃって。
前回のぽかフレ企画もそうだったんですけど、お断りする感じになっちゃうんですよね。予約よりもいっぱい来ちゃって、イスが足りないとかってなっちゃうから、外に出て思いっきり表で遊べる企画も考えたいなという風には思います。

ハロウィンイベントでは地域の皆様にも協力いただいた。

福島に暮らすことについて考えているメンバー

-みんなの家を運営するビーンズふくしまの事業には「ままカフェ」という避難先から福島に戻ってきた母子の場所があります。「みんなの家」と「ままカフェ」とはどう違うのでしょうか?

熊谷さん:避難した人だけじゃなくって、避難してなかった人とも交われるというところをすごく目指していて。

守谷さん:そこがそもそもの始まりで。

熊谷さん:帰ってきた人も、いた人も、自然にふれあえる場所にしたいっていうか。
場所としては、足を運んでもらわないことにはそれができないんですけど。

守谷さん:私いつも思うのは、避難して戻ってきた人にはわりとここに敷居が低い、入りやすいと思うんだけど、震災後ずっと福島に暮らしていて、でも本当は放射能の話とかも実は聞いてみたいとか、震災後子どもが生まれた、最近になって親になった人とか、転勤して福島に来たとか、そういう人たちって聞きたいけど聞けないということっていっぱいあるみたいなので、そういう人の敷居をもっと低くしてあげたい。
「来ていいんだよ」って。
ぽかフレも、避難してなかったお母さんが代表でやってるんだよっていう感じで、避難した人もいるけど、一緒にやってるんだよ、というのをもっとアピールしなきゃいけないのかな、と思ったりね。

-熊谷さんは避難されていない、守谷さんは避難されていたという、これはこれで、いいバランスですよね。
誤解がないようお伺いしたいのですけれど、一度避難の経験がある方が比較的来やすいと思われるのはなぜでしょうか?

守谷さん:福島に戻ってきた時に、放射能の話ってよそではできないって思ってるんですよね。自分で放射能の話をできる仲間だけ、一緒に避難してたお母さんたちだけでしか話せないよねって、ままカフェに行くわけですよ。
で、ままカフェでは「食べものどうしてる?」「遊ぶところどうしてる?」っていう話をするわけですよね。
そこから一歩踏み出して、これから福島で生きていくにはっていうことでここ(みんなの家)を案内されるから、やっぱり敷居は低いと思う。

-先ほど、放射線に関する勉強会をされたと伺いました。

熊谷さん:お母さんたちからの声もあがったっていうのと、私たち自身も知りたかったのと。

守谷さん:本当に私たちぽかフレメンバーって様々だから、転勤できてるメンバーもいるし、若者もいるし、みんなそれぞれ違った目線なんだけど、放射能についての勉強は定期的にしたいってみんな声があがったから、どの立場でもそうなんだなって。
違う人もいるかもしれないけれど、私たちは、けっこういろんな立ち位置なのに、みんなが。

熊谷さん:同じ情報を、みんなで共有するのも大事かなと。

ままカフェに私こないだ伺わせていただいたんですけど。初めて。
そこで、ままカフェからこちらに来るまでに、それでもまだ敷居が高いっていうか、そこを低くするのに、私は避難してなかったけど色んな話ができるんだよというのをもっとアピールしていいんだな、って思って。
一回目だからちょっと様子見たんだけど。(笑)

守谷さん:アピールしてほしい! していいんだよ。
気にして生活してるっていうわけではみんな違うけど、『福島に暮らすことについて考えているメンバーだよ』っていうことはアピールしたいよね。

みんなの家フランチャイズ化?

-ぽかフレ、どのような団体にしていきたいですか?

熊谷さん:この場を応援しつつ、私たちもやりたいことを一緒にさせていただきつつ。

守谷さん:スタッフとはちょっと立ち位置が違うと思うんですよね。
もっとみんなに近いっていうか、利用者に近い。

熊谷さん:時には私たちも利用者なので。結局は。

守谷さん:みんなの声も拾いやすいし、一緒に何かもしやすいし。

-うまく声をみんなの家の運営にお伝えして…

熊谷さん:利害関係はそんなにないからね。(笑)

-こんな場所がたくさんあると面白いですね。

守谷さん:うん、いい! ここが一号店になってほしいと、最初に思った。

熊谷さん:うん、「@こおりやま」とか。(笑)

守谷さん:郡山まで飛ぶんだ、私違うもう「南福島」とか。(笑)

熊谷さん:近い近い。(笑) 福島県全部にだよ。

守谷さん:地域にやっぱりないと!

熊谷さん:本当に、よく、来てほしいんですよね。

守谷さん:私、いつも話すんだけど、山形で「わたげの家」というところがあって、そこはおばあちゃんたちが経営してるこういうところで、おばあちゃんたちが、ランチを350円で作ってくれるんです。
ランチを350円で食べれると思うから若者も子連れで行くんですけど、そうするとおばあちゃんが赤ちゃんをだっこしてくれて、おばあちゃんの煮物とかが出てくるんです。
すごくいっぱいの時もあれば、ご近所さんたちが「私今日このケーキ作ったの」なんて、形の悪いケーキが出てきたりとか。
そういうあったかい施設があって、すごくお気に入りだったから。おばあちゃんも元気になって、私たちもすごくいい、と思ったので。

熊谷さん:うん、リフレッシュできて、みたいなね。

守谷さん:そうそう、あったかい料理が食べれてね。すてきだなと思いました。

熊谷さん:夢は大きいです。

守谷さん:夢は大きい。(笑) ちょっと限界が。

熊谷さん:まだまだ、発足して4カ月なもんで。(笑)

-無理せず長く、よろしくお願いいたします。本日はありがとうございました。