みんなの家@福島のスタッフ、加藤さんにお話をうかがいました。

自身の経験から思う、みんなの家の魅力

-加藤さん自身のことを教えてください。こちらで働き始めたのはいつ頃からですか?

加藤さん:7月末から働き始めました。その前は東京に10数年住んでいたんですけど、妊娠をして、出産を機に地元、私も旦那もこっち(福島)なので、地元で子育てをしようか、したいねって話になって、ちょうど今から2年前に帰ってきて。
そこからしばらくは専業主婦で子育てしてたんですけど、そろそろ働いてみようかなとなって。その時に、もともと保育士という資格もあったので、子育て広場という求人が出ていて、それに興味があって応募しました。

-東京では保育士として働いていたのですか?

加藤さん:そうです、ずっと障がい児の保育をやっていました。

-地元を離れたのはいつからですか?

加藤さん:専門学校は仙台に行ってて、そこ卒業してからだから、21歳の時かな。

-では、久しぶりに福島に戻られて。

加藤さん:そうです、久しぶりの福島の生活です。

-お子さんはおいくつですか?

加藤さん:今、1歳10カ月になったところです。

-では、どこかに預けてお勤めされているのですね。

加藤さん:保育園なんです。最初は保育園に預けて働くことを悩んだんです。
やっぱり福島で生活していく上で、この先のこと…
東京の時はあまり考えなかったんですけど。自分がパート以外で働くというのは。
今パートじゃくなくやらせてもらっているんですけど、パートでも前は週3、4でやっていたのが、今は週5でやっているので、そういうのもすっごい悩んだんですけど、先のことを考えて、今から働いたほうがいいのかなと思って。

-みんなの家のスタッフはいろいろな業務を担っていますよね。

加藤さん:そうですね、何をしているんですかと言われると、色んなことやっているので。
事務的なこと、ブログを書いたりもするし、イベントをみんなで考える、というのもありますね。一番大事なのは、お母さん方とのお話しですかね。

-普段からスタッフとして気を付けていることはありますか?

加藤さん:人と接する事に関しては、「否定はしない」かな。
お母さんのこととか、お子さんのこととかを否定はしないようにしてますね。

-これは指示されたわけではなく、加藤さん自身の思いからですか?

加藤さん:自身でも思っているし、ビーンズ(注:みんなの家@ふくしまの運営主体であるNPO法人ビーンズふくしま)自体がそうなのかなって。
利用者さんに対して、ね。
暗黙の了解じゃないですけど、なんとなくビーンズ全体として、利用者さんに対する否定はしない、肯定…肯定も否定もしない…? どっちかの味方になるみたいなのは、そういうのはないなと思います。
自分も、お母さん方一人ひとり考え方も違うし、子育てに対するやり方も違うし、なので、例えば自分と違っても、「え、それって違くない?」とは言わない。「これってこうだよね。」とも言わないようにしてますね。

-加藤さんはみんなの家の魅力どんなところにあると感じていますか?

加藤さん:まず、予約をしなくても誰でもここに来れるていうのが、すごくいいなと。
支援センターとか私も行ったんですけど、予約制だったんですね。
ここは気軽にきてランチも食べていけるし、本当にゆっくりしていいですよ、お子さんも来ていいですよ、っていうのは魅力だなと。
働いてみてもちろんそれもいいし。
あとは、多世代交流。今、それこそお隣がどんな人なのかわからない時代なので。東京に住んでいたからなおさら思うんですよ、そういうのが全くなかったので。
そういう地域の方との交流とかは、すごく、ここならではというか、魅力だなとは思います。

イベントではない、普段のみんなの家。穏やかな時間が流れる。事前予約の必要はない。

「来年もやってほしいから、長生きしなきゃ!」

-今までで印象深い出来事があれば教えてください。

加藤さん:個人的なことでもいいですか?(笑)
ここで働き始めたのが7月末、夏休みで毎日イベントばかりだったんです。ほぼイベントでずっと忙しかったんですけど、9月に入ったときにフリー来館日があって。フリー来館日って何だろうって思ったのが、すごく印象的だったんです…(笑)。

-スペシャルイベントが集中する時期にスタッフになったわけですね。

加藤さん:すごくたくさん毎日来ていたんです。利用者さんが。
入って一週間で七夕祭りがあって。
下もいっぱい、外もいっぱいになって、すごいいっぱい来るんだなって思ったところでフリー来館になって、ちょっとのんびりした、人数もわーっと来るんじゃなく、のんびりした日もあるんだなということで…
なんというか人の多さなのかな、利用者さんがたくさんいるってことかな。そういう漠然としたことで、印象深いです。

-フリーの良いところはどんなところでしょう?

加藤さん:そうですね、お子さんと遊びに来て自由に遊べるじゃないですか。
お母さんは和室でゆっくりもできるし。そこで初めて会うお母さんでも、同じ子育ての話しをしたりとか、そういうのをゆっくりできる場というのはなかなかないので、そういうところ、すごくいいなと思います。

-では、忘れられないイベントといえば、何を挙げますか?

加藤さん:やっぱり一番はハロウィンですかね。
ハロウィンは、ここの、多世代交流というのが、まさに! だったじゃないですか。
地域のおじいちゃん、おばあちゃんのところに、子どもが回って行って交流ができたというのは、すごかった、なかなかないなという風に思いましたね。
ハロウィンが終わった後に、地域のおじいちゃん、おばあちゃんたちが、すごく良かったよって言ってくださって。
それが、「福島」っていうので、お孫さんが避難してたりだとか、東北に住んでいてもなかなか帰って来なくなっちゃうから孫にも会えないし、孫みたいに小さい子たちが来てくれて交流することができて「すごく楽しかった」「毎日でもいい!」とか。
「来年もやってほしいから、長生きしなきゃ!」って言ってくださったんですね。
そういうのすごく良かったのかなっては思いますね。
その言葉を聞けて嬉しかったし、ここら辺おじいちゃんおばあちゃんばかりなので、そういうところに小さい子たちの声が聞こえるだけでも、「ああ、子どもいるんだ」みたいな気持ちになるのって、いいなあと思って。
その言葉、すごく印象的でしたかね、ご近所の方からの。

-最近は保育園の騒音トラブルなどニュースで見かけますが、そういったことはとくにありませんか?

加藤さん:私が入ってからはないですけど…。川瀨さん(みんなの家がある笹谷団地町会の会長)が近隣の方に説明してくれたようで、ご近所に溶け込めた「みんなの家」なのかな、と思うんです。

たくさんの笑顔があった、ハロウィン。地域の家庭を巡る前の様子。

初めてのママも交流しやすい場所づくり

-まだみんなの家に来たことがないというママに、伝えたいことはありますか?

加藤さん:まず、スタッフも、多種多様なんですね。
今、子育て中のスタッフもいるので、お話ししに来てください。例えば子育てについて悩んだりとか、孤独…家にいて孤独だったりするじゃないですか。って思ったら、思う前に、ぜひ遊びに来てほしいなと思います。
一人じゃないから、不安だったらここにいるスタッフやママは多種多様だから、色んな話をしに来てほしいなと思いますね。
ママとしてだけじゃなくても、最近家族としかしゃべってないなって思ったら、おしゃべりしたいな、とか、お茶飲みでもいいし、ご飯を食べにでもいいし、とにかく「ふらっと」来てほしいなと思いますね。

-肩肘の張らずに来られる場だと感じています。

加藤さん:そうそうそう。おなか減ったら、なんかあるよー、とか、喉乾いたらドリンクもあるし。ドリンクの種類も、お子さんって言うよりも、ママ向けに置いてるのが多いんですよ。ほっとしてほしいなと思って。
「ほっ」としに来てほしいかな、って思いますね。
イベントももちろん楽しいんですけど、何でもないときに、何も考えずに「今日行こうかな」、くらいの感じで来てもらえると嬉しいですね。

私自身が子育てしている時に、まあ今もしてるんですけど(笑)、働く前にここを知っていたら自分が来たかったって、面接でも言ったんですけど、思ったんですね。
他のお母さんと交流するっていうのもなかなか支援センターとか行かないとできないし、グループとかできちゃってると一歩ひいちゃって尚更できないんですよね。

-グループですか。

加藤さん:そうなんですよ、私はそれで、なかなかできなかったので。
それこそ、固くなっちゃうから。「グループできてる…じゃあ、いいや…」みたいな風になっちゃう人だったので。
そういう風にならないように、スタッフも気をつけなきゃねと言っているんですよ。
例えば、ここで知り合ってグループになっている人もいれば、元々お友だち同士でここに来ている人もいるじゃないですか。
そこにポツんて、初めての人が一人だけ来たとして、やっぱりグループができてると入りにくいじゃないですか。
なので、そうならないようにスタッフで橋渡しをするというか、初めて来た方にはなるべくスタッフが最初に一緒にいて、なにか質問とかあったら、こっちのグループにいるお母さんたちに投げかけてみて。
そこで初めて来たお母さんと、元々来てるお母さんやグループできてるお母さんの橋渡し、仲良くなるつなぎ役になれればいいかな、というのは思ってはいるんですね。
そうならないようには、スタッフも気をつけてはいるので、本当にぜひ、本当に「ふらっと」来て!とは思いますね。

-ほかにおススメがあれば教えてください。

加藤さん:ここで、お母さんが講師となってイベントをやることもあるんですね。
明日のバスボム作りも私の友だちがやってくれるんです。お子さん2人いるママなんですけど、それを仕事にしているのではなくて、そういうの趣味でやっている友だちがいて、その子に講師として来てもらうんですけど、そういう、色々できるけど言わないママ「ママの力も、ここで発揮できます!」。

-秘めた技持っているママって、確かにいますね…

加藤さん:そうそう、蓋開けてみると言わないだけで、そんなのできるの!?っていう方がけっこういるんですよね。

-教えることって楽しいですよね。秘めた技もさらに磨けるかもしれませんし。

加藤さん:みんなの家としても嬉しいし、お母さんたちの自信につながっていけたら尚更いいと思うので、ぜひそういう方も利用者としても来てほしい。ちょっとやってみようかなって、やってもらえたらと思うんですけど。

-加藤さんは特技ないのですか?

加藤さん:ないんですけど…(笑)
全然無いんですけど…(笑)
やっぱ保育士なのかな。しいていえば「壁面作り」。

-壁面ですか?

加藤さん:保育園とかよく、画用紙でうさぎさんとか貼ってあるじゃないですか。書くんじゃなくて、画用紙で切るんです。それが得意。
たいてい保育雑誌の型にそって作るんですけど、私その型を使わないで作る主義で、自分の絵でとか、娘の誕生日のときもアンパンマンとかバイキンマンとか、わんわんとか、うーたんとか「いないいないばあ」のキャラクターも自分で書いて作ったりとか。そういうのが得意ですね。全部、パーツで色画用紙で。

-結構な特技だと思いますが…

加藤さん:一個一個、線とかも作って。
絵も…得意なわけじゃないですけど、キャラクターものとか、プラ板に描いて、キーホルダーにして保育園のリュックにつけておいたりもしているんですよね。そういうのも好き…得意なほうなのかなと思います。

-みなさんみんな持ってますね。消しゴムハンコの先生もいるらしいじゃないですか。

加藤さん:そうですね!私の、お母さん方に壁面作りましょうという講座は…あんまり使えないんですよね。

-ここ(みんなの家)に飾る的な感じだったらいいですよね。
意地悪な質問ですいません。苦手なことってありますか?

加藤さん:私自身が人見知りなんですよ、実は。

-意外です。

加藤さん:ってよく言われるんですけど、 話しかけてもらえれば、話せるんです。なんですけど、自分から話すとか、人前に立って司会をするとか、すごく苦手なんですね。
お母さん方のお話しをうまく引き出したり。まだそれができてないので、課題です。

-今日はありがとうございました。